電線のペンギンたち
 タイミングを窺う
 奴が来る前に
 飛び込んだ



                 確かここの角をっと。

                 ふふ。




 上がる飛沫の後ろ
 葡萄色の雲が見えた
 誰も知らない湖
 泳いでいた



                 きれいだね。





 向こうへ逃げる
 遊び出したのは
 あのシャチ



                 最低。



 気づいたの
 水溜りの向こう側から
 見たの

 国道沿いの快楽たちや
 日々が実は続いていない
 それだけを